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丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲; 千葉 敏
Physical Review C, 72(1), p.015802_1 - 015802_11, 2005/07
被引用回数:167 パーセンタイル:99.09(Physics, Nuclear)相対論的平均場を用いた密度氾関数法に基づく数値計算によって、飽和密度以下の原子核物質の「パスタ構造」と呼ばれる非一様構造と、状態方程式を調べた。従来の研究では、構造を仮定したり、電子密度や核子密度を簡単化して計算されていたが、本研究ではクーロンポテンシャルと粒子の密度を無撞着に計算し、これによって従来無視されていたクーロン遮蔽の効果を議論することが可能となった。研究で得られた結果としては、パスタ構造のサイズが、電子によるクーロン遮蔽効果によって変化すること、また、構造の現れる密度範囲がクーロン相互作用により影響を受けていることなどが明らかになった。
丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲; 千葉 敏
Nuclear Physics A, 749, p.186c - 189c, 2005/03
K中間子凝縮の起こる高密度になると、K中間子凝縮相と通常原子核物質の混合相が現れ、ついで純粋K中間子凝縮物質へと変化する。この混合相ではバリオンと電子の2種類の独立した化学ポテンシャルの平衡を考慮する必要があるため、局所的に荷電のある「構造を持った混合相」が予測される。K中間子の自由度を含んだ相対論的平均場による密度汎関数法の手法による数値計算で、この混合相がいわゆるパスタ構造となることを確かめた。また、構造に対するクーロン遮蔽の効果を調べたところ、Maxwell構成法(局所的に非荷電な2相分離)と単純なGibbs条件(表面効果を無視した局所荷電のある2相分離)との中間的な様相を示し、この混合相の現れる領域が従来の研究によるものと異なることがわかった。